2010/05/28

こぼしてしまったコーヒーは…

 ――― 2010年05月28日、朝。『こぼしてしまったコーヒーは…』 ―――
彼女の家に遊びに来てるのだが、たぶん関係は冷え切っているらしい。オレがベッドに腰かけてコーヒーを呑んでいると、彼女が『えい』と言ってじゃれついてくる。ところがそのしぐさは、おふざけにかこつけて、実はオレを攻撃しているような気がしてならないのだった。

で、そのひょうしに、オレの持っていたカップからコーヒーがこぼれて、シーツが汚れてしまう。
『何てことするんだ、これはオレの責任じゃないからな』
『え、どういうこと、責任逃れする気なの!?』

これに対する損害賠償として彼女は、オレに210円を請求したいらしい。払えないわけはないが、しかししゃくなので払いたくない。
そのように伝えると彼女は、たぶん弁護士のようなところに電話をかけて、何か相談したようだった。
『これは、じゅうぶんに請求が可能なケースらしいわよ!』
『そうかよ、じゃ、裁判所に訴えるでも何でもしたらどうだ?』

そういってオレは、不ゆかいなので帰ろうと思って、上着を着込んだ。すると彼女は、
『その上着、わたしが貸してるものじゃないの! 返してよ!』
と言うのだった。
そこで、『あ、そうか。じゃ、返す』と言ってオレはその上着を脱いで彼女に渡し、自分は別の服を着た。ところが、その服も同じく彼女からの借り物だということに気づき、『あ、これもか…』、と、苦笑まじりにつぶやいた。彼女はもはや、何も言わなかった。

それから階段を降りて玄関ホールまで出てきたら、彼女の母がそこへ現れた。何かイヤなこと言われるかも、と思ったが、
『あらあら、お構いもしませんで…』
と、おばさんはいたってふつうのことを述べているばかりだった。



目ざめてから考えると。ここで出ている彼女が『まず』N子のことだとは、はっきりしている。じっさいのところ、彼女から借りたままになっているものがひじょうに多すぎる。
けれども夢の中のイメージは、ずいぶん多くの事物が合成されたものだ。どういうことかって、お話の舞台はこぎれいでモダンな邸宅なんだけど、それは別の女の子が住んでいた家だった…等々。
そして、『シーツが汚れる→責任が生じる』ということの意味は、ごくかんたんに想像されるとおりだろう。なお『210円』は、その前々日に、療養中の母に関する用事で病院へ行って、そこで支払った料金と同じ数字。



同じ夜にみた、また別の夢。

前の晩、カレー作りたい…と思いながらもついつい寝てしまった。するとその後、家のキッチンで『母がジャガイモの皮をむいている』、という夢をみた。

かくて、夢の中でさえも、ひとに仕事を押しつけている自分がいる。

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