2010/04/30

弟とベッドイン?

 ――― 2010年4月30日、朝。『弟とベッドイン?』―――
へとへとに疲れて帰宅して、そそくさと夕飯を喰った後、さっさと寝てしまおうと思って自室へ向かう。そうすると階段の踊り場に、弟が自分の荷物を散らかしたままにしている。その辺にいるんだろうと思って、『うおーい、ちょっとはかたしとけよー!』と声をかける。
で、自室の扉を開けると、なんとその弟が、オレの布団の中で眠っている。しかもオレが後から入れそうな感じに、寝床の向かって右半分をあけているのが、みょうに意味不明で気持ちが悪い。

『あ、こら、どうしてオレのとこで寝てんだ!』
と声をかけてみるも、弟もまた疲れきって熟睡しているらしくて、起きそうなようすがない。ちょっとかわいそうな感じだし、しょうがないか…とも思うが。けれどもそんな布団に後からもぐり込んで、よく眠れなそうな感じだし、疲れているのでいやだなあ、と考える。

それからつながりが分からないが、自分は8個くらいの机が並ばった事務所という感じの場所で、電話を受けたり筆記をとったりしている。隣りで同じことをしている男と、共通の文具を使っている。
ところがこいつがケチくさくて、『オレのえんぴつ、使わないでほしいんだけど!』などと言ってくる。しかし、どれがどっちのえんぴつだか、自分には分からない。どれも見おぼえはないけど、彼のものという気もしない。
それらのえんぴつは、長さがまちまちで、ひじょうに短く使い込まれたものもありつつ、どれもナイフで神経質に、やたらきれいに削られている。それらを見て自分は隣りの男に、『数は足りてんだから、ケチくせーこと言うな!』と言う。すると相手は、それきり文句は言ってこなくなる。

で、手元の書類だか資料だかを見ていると、この隣りの男はまんがの研究家で、ちょっと一目おかれている人物らしいと分かる。題して『チャンピオン7人衆』という、計7人の仲間によって、少年チャンピオン研究の同人誌を出したのだとか。ところがその同人誌の続刊は『チャンピオン5人衆』という題名になっていて、その間に同人が2名、脱落してしまったらしい。
というところに自分宛てに電話がかかってきて、受けると、中年の婦人がこんなことを言う。
『太田の母でございますが、なにぶんにもうちのは女の子でございますから、父の方が心配いたしましてねぇ。ええ、オホホホ。
ところでなんですが、聞いてみましたらケラ(?)は劇団活動再開について、いつか必ず、と申しておりましたのよ! まあほんとうに、ウフフフ』
…太田という人に、まったく心当たりがない。ケラって有頂天のあの人かもしれないが、そんなことに関心をもった覚えがない。ところが相手は、特ダネっぽい情報をオレに提供しているつもりっぽい。
ともあれ自分は調子を合わせて、『なるほど、わかりました、そういうことですか』くらいに応答して、いちおう話をメモした上で電話を切った。

【補足】 目ざめてから考えてみたら≪太田≫という名前は、ゆうきまさみ「機動警察パトレイバー」のキャラクターから出てきたものかも知れない。ちょうどその前の日に、読み返していたので。

2010/04/28

“ハレンチ学園” の 運動会

 ――― 2010年4月28日、朝。『“ハレンチ学園” の 運動会』―――
ハレンチっぽい学園の運動会が河川敷で催行されるので、写真係をつとめてくれと、誰かに頼まれたようだ。土手の上から借り物の、大げさな一眼レフを構えて被写体を探す。
土手の上からだと距離がありすぎで、手元のズームレンズでは足りないのではないかと考えた。それに日暮れ近くの時間なので、露出も心配だ。そうして自分がファインダーをのぞいていると、ふいに視界がなくなる。
誰かがふざけて、レンズの前を手でふさいでいるようだ。『きゃっきゃっ』とはしゃいでいる声と、時おりふれる身体の感じからすると、たぶん中学生くらいの女の子ら2~3人がそれをやっている気配。『ちょっと、じゃますんなよな!』と、自分は苦情を申し立てる。

それにしても、催しっぽいことがないじゃないか…と思ってあたりを見廻していたら、河川敷ではなく土手側に、イベントが発生していた。土手のてっぺんの小道を、すっぱだかの女の子たちが5~6人、でんぐり返しをしながらごろごろと進んでいるのだった。振り向いた自分の側から見て、右から左の方向へ(荒川土手の北側にいたとして、進行方向は下流→上流)。
自分はあわててシャッターを切りまくったが、5~6枚も撮ったというところで、でんぐり返しの少女たちの列は、人波と夕闇の中へ消えてしまった。

【註】 これは、もっともっと長い夢の中の断片。その他の部分は内容がストレートすぎて、こんなところには書けない。
なお、登場する一眼レフは母方の叔父の所有物で、親戚間のイベントの時にじっさいに自分が撮影に使うもの。これがソニーのデジタルなんだが本当に大げさで威圧的なメカで、持って歩いているだけで職質されそうな悪寒。

2010/04/27

イヨ と イクエ

 ――― 2010年4月27日、早朝。『イヨ と イクエ』―――
深夜テレビのトーク番組に、榊原イクエと松本イヨが出ている。司会者が、『イヨさんはどういう人ですか?』と問うとイクエは、『乳首がいっぱいあるどうぶつみたい』と、おかしなことを言う。
何でかというと、イヨが背中にひっついてきたときに、そのやせた身体のろっ骨のかどっこの当たる感じが、『たくさんの乳首』と思えるのだそうだ。

2010/04/26

弓の試合のお嬢さま

 ――― 2010年4月26日、夜。『弓の試合のお嬢さま』―――
弓部の対抗戦が行われるのを、自分は眺めている。まんがの本に描かれたそれを、見ているような感じもある。
その試合は『クロスカントリー+射撃』といった感じで、選手らは歩きながらあちこちに設置された標的らを射て進む、というものらしい。ただしその会場は室内で、体育館くらいの広さの場所でなされている。
ところがだ、試合のプレッシャーに耐えられなくなったらしくて、1人の選手のようすがおかしくなってしまう。それは気位の高そうなお嬢さまで、学校のセーラー服で試合に臨んでいる。
そして標的の真ん前に立って、『ようは、ここに矢が当たっていればいいんでしょう? かんたんじゃない』と言って彼女は、標的自体に対して、手で直に工作を始めるのだった。

その標的、同心円の描かれたパネルに対して、まず彼女は、ゴルフのマーカー(グリーン上で使うもの)のようなものをつき立てる。そのマーカーは、矢が命中した印として使われるものらしい。それから彼女はパネルの中に手を突っ込んで、その内側に詰まっているものを、手でぐいぐいとかき出してしまう。
この競技で使われる標的は、全体にはアーケードゲームの台みたいな感じで、そのパネルの部分に矢を当てるようになっているのだが。そうして彼女がパネルの表面をはがしてしまうと、その内側にはオレンジ色の、ねんどともババロアともつかないものが詰まっているのだった。射られた矢をソフトに受けとめるために、やわらかいものが詰まっているのだろうか。それを彼女が外側へかき出していくと、木製のパネルの内張りがそこに見えてくる。
そこらで審判たちが、反則というにも大胆すぎな、彼女の行為に気づく。そこでそろいのシャツを着た若い男女の係員らが、彼女に近づき何か話しかける。そして女性の係が『ね、わたしと、あちらへ行きましょう』と少女に告げて、彼女をどこかへと連れて行く。カウンセラーか精神科のナースか何かなのか、慣れた態度だな…と感じる。少女は『どうしてよ~』と口では反抗的なことを言うが、強くは逆らわない。

ここで場面が変わって、自分は家の洗たく物、母のくつ下などを、タンスに戻そうとしている。その大きなタンスをよく見ていると、なかなか整理されており、母のものと父のものがきれいに別れて収まっているのだが、しかし新たにものを入れるスペースがない。どうしょうもない。そこで自分は腹立ち半分で、開けた引き出しの上にそれを載せて、整理をすませた気になる。
それから視点が弓の試合に戻ると、さきのお嬢さまがあっさりと競技に戻っていて、そしてまた、別の標的に向かって、似たような不正をはたらいている。さっきは気の毒だと思ったが、こんどは見ていてちょっと呆れてしまう。そういえば、ここまで見てきた弓の試合は、洋弓なのか和弓なのか、と考えたが、それは分からない。

2010/04/23

アダルトビデオと太タイヤ

 ――― 2010年4月13日、朝。『アダルトビデオと太タイヤ』―――
アダルトビデオの撮影のお手伝いということで、1日アルバイトすることに。ところが、起きられない自分。誰かメガネの女性が、わざわざ迎えに来てくれる。
ともかくも着替えようとするのだが、てきとうなTシャツすらが見つからない。大むかしに着ていた薄っぺらなトレーナーみたいなものを見つけ、『これでいいか』と着込んだのだが、メガネの女性が『ちょっと待って!』という。そこでよく見ると、肩の縫い目のところがほつれて小さな穴が開いている。
ではと、代わりに真っ黒なTシャツを見つける。これがアメリカ製のフリーサイズで、オレの身体に対してサイズが大きい。で、やっぱりメガネの女性は『う~ん』と、懐疑的っぽい態度。

そこらでめんどうくさくなって、自分は再び寝てしまったらしい。次に気がつくと朝の9時10分で、『いくら何でもやばい!』と感じ、飛び起きる。
そこへもう1人、事務所の社長で、もう1人のメガネ女性がクルマで迎えに来てくれる。自分はとにかく乗り込む。車中で女社長は、オレをたしなめるように、『あなた、高田馬場の488でも見てきたら?』と言う(“488”という数字ではなかったかも。“4xx”は確か)。

何のことかというと、高田馬場のマンションの1室がスタジオで、そこでビデオの撮影が行われているのだ。そこで急になぜなのか、見えている映像が、らくがきっぽくデフォルメされたものになる。
そのビデオの主演の男優(けっこういい男)は、何と日給3千円で雇われているということで、オレのその日のバイト代よりも安い。そしてその他大勢の出演者たちは、ニートでオタクの人たちが駆り出されており、さらに薄給であるとか。
で、その状況を見て、もっとまじめに働くようにと、女社長はオレに言いたいのかなと、そこで考えた。

ところでそのうちにクルマが故障してしまい、オレも参加してそれを修理しようとすることになる。そもそも、こんなことのために雇われたのか、ということが分からないが。
で、そのクルマというのがやたらに大きくて、タイヤの直径がオレの身長よりも高い。故障は、足回りに生じているらしい。サスペンションとか。
タイヤの固定されているところがゆるんでいるのかと思ってオレは、タイヤの接地面あたりのボルトとナットを締める(もちろん、現実のタイヤにそんなネジはない)。
なのだが、オレが作業している最中なのに、そのタイヤがくる~と動くのでひじょうに気分が悪い。遊園地の遊具に乗っているように、体が上がったり下がったりする。そんなにも差し迫った危険を感じてはいないけど、『おいおい、かんべんしてくれよ』と思う。

2010/04/22

銀色の小さな三日月

 ――― 2010年4月13日、朝。『銀色の小さな三日月』―――
浦和レッズはアジアチャンピオンズリーグか何か、はえある国際大会を闘っている。その試合の後、おそらくは浦和の市街にて。
路上にたくさん、いろいろなものが散乱している。たぶん、試合中の応援に使用したものだ。本当なら、拾い集めて誰かに返さなければならないらしい。
拾ってみると、手のひらサイズの銀色の三日月を縫った超小型のクッションがある。『手芸品』という感じ。ヒモが出ているので、ケータイのストラップにも使えそう。いや別に要らないようなものなんだけど、なんとなく心ひかれて、ガメてしまおうと思う。そう決めてしまうと自分は、他にもいろんなものを拾って抱え込む。
そこへ、レッズサポーターの女の子たちとすれ違う。彼女たちは、白い半透明の輪をたくさん拾い集めている。むりにでも形容すれば、氷砂糖のような色のドーナツ盤、という感じのものを。
だが、自分と違って彼女たちは、拾い集めたものをちゃんとした相手に返すつもりなのだろう。そう考えて、心がとがめる。

万事きゅうす

 ――― 2010年4月22日、朝。『万事きゅうす』―――
自分が何らかのおもしろジョークを言うと母が笑いころげる。そのひょうしに、お茶をいれようとしていた母の手からきゅうすが落っこちて、先っぽが折れてしまう。
(このきゅうすはじっさいに持っていたもので、2002年くらいに下北沢で1000円くらいで買った、白青の配色の中華風のやつ。いまどこにあるのだろう?)

2010/04/13

アダプターをさがす

 ――― 2009年5月31日。『アダプターをさがす』―――
おそらくは、船の上でのこと。犬か子どもが、自分に必要な道具を持っていってしまったので、人々にも呼びかけてそれを探す。その道具とはどんなものかというと、配線を中継するためのアダプターで。その片方にはMIDIのIN/OUTの端子があり、もう片方はフォーンプラグになっている…という、よく考えたらありえないシロモノである。

男のミルク

 ――― 2009年5月30日。『男のミルク』―――
オトコの乳房からも母乳ッぽぃ液が出る場合がある…と風聞したので自分の乳を搾ってみると、はたして母乳らしきモノが出てくる。その母乳らしき液に混じって空気が出てくるので、搾っていると『ブゴッ、ブグッ』とゆうコッケイな音がする。かなり強いチカラで搾り出してみるのだが、意外と痛みはない。
その液をボウルに受けて、チョイと味をみてみる…すると。まさか美味でもなかろうとは思っていたが、まったく何ンとも言えない味である。

2010/04/11

仕切りのあるベッド

 ――― 2009年3月29日、昼。『仕切りのあるベッド』―――
自分がもっと若い頃かのような設定で、わりに多人数の若者たちと一緒に、アパートの1室に泊まることになったようだ。
そして夜中だが、皆がそこからどこかへ出かけるようだったので、自分もその部屋をいったん出る。しかし、何かの気がかりを感じて元の部屋に戻る。玄関のカギは、かかっていなかった。
そうするとN子がベッドの上で、からだの上下を2人の男の間に挟まれて、セックスをしているのだった。

オレに気づくと上になっていた男がからだを離した。そーすると、N子の腹の上には座ブトンが乗っていて、その座ブトンの上に、体液らしいモノが飛び散っていた。『N子があまりにヤセているので、そのようなクッションが必要だったのか?』…と、自分は考えた。
そして男ら2人がどこかへと離れたので(同じ室内にいるような気がしたが)、オレは寝るために、彼らのあれしていたベッドへともぐり込んだ。
そしてそのベッドがおかしいしろもので、その真ん中にたてに長く、仕切りの板のようなモノが突き出している。N子とオレとは、その左右に横になる。N子は非難のような不満のような目で、オレを見ている。

モーツァルト

 ――― 2009年1月1日、早朝。『モーツァルト』―――
自分はオペラに出演している、演目はモーツァルトか何か、場面は男性同士の2重唱。
しかし。メインの歌手2人は舞台のあっち側で芝居をしていて、自分はその一方の役(受けの役)の歌と演技を、舞台のこっち側でまねしているのだった。こういうことを、ダブルキャストと呼ぶのかな(!?)…とは思った。
そしてそのうち場面は佳境に達し、あっちの2人は下半身の服を脱いで、男性同士のセックスを始めたのだった。そうして自分は『受け』の役なので、服は脱がないまでも、そのポーズをまねしつつ芝居を続けるのだった。

水塊が押し寄せる

 ――― 2008年10月?日。『水塊が押し寄せる』―――
どーゆーワケだか、N子と同じフトンで寝ようとしていた。そこはどうやら自分の家のようで、オレの両親も同じ家の他の部屋で寝ているように思った。がしかし、間取りや部屋の様子などに、まったく親しみのない場所だった。
そして、そういうことにでもなるか…と思った時に、流しの方からカタカタカタ…と、洗った食器の揺れている音がした。地震かと思ったがそうでもなさそうなので、自分はフトンを出て、外のようすをうかがい見た。

そうすると、自分がフシギにも大俯瞰テキなアングルにて目にしたのは、はるか向こうの方から、大水がゆっくりと押し寄せつつある風景だった。その一大パノラマの近景側では、寝巻きのまんまの近所の人々が、ボーッと遠景側の水塊を眺めているのだった。『この一大事に、ナニを落ち着いているのだろう、この人々は?』…と、自分は考えた。

やや状況を細かく言うと、自分らの寝ようとしているフトンの枕側にはおそらく廊下や浴室や他の部屋があり、足の側には台所と玄関があった。その玄関から顔をつき出して眺めると、『枕の方角』から、大水は押し寄せていた。
ともあれ、こうしてはいられない、逃げねばならない、荷物を持ち出すよゆうもなく、からだひとつで…と、自分は考えた。そしてN子にも着替えを急ぐよう促したが、なぜだか彼女は慌てるでもなく、そして動くのがおっくうそうだった。

そんなことをしている間に、とうとう大水が押し寄せてきて、家の中にもゆっくりと水が浸入してきた。そうして家から出ることさえもできぬ間に、水の高さが立っている胸のあたりにまで達してしまい、『これはだめかも!?』と感じて恐怖と不安が高まった時に目が醒めた。

2010/04/10

500円玉と、五ぼう星

 ――― 2008(?)年?月?日。『500円玉と、五ぼう星』―――
その世界では500円玉が、五ぼう星(☆)のカタチをしている。『500円と五ぼう星とで、数が合っているナ』と、自分はへんになっとくしている。がしかしどこかの店だか自販機だかで、その五ぼう星型の硬貨は使えないと知って、おどろく。

高齢者の最終処理

 ――― 2008年10月?日。『高齢者の最終処理』―――
政府のお達しにより、これ以上たくさんの高齢者を養いきれないので、何かテキトーに数百人ずつを選抜して『処理』するということになった。オレの施設の入居者からは、Y岸さんが選抜された。
どのように処理するかというと1人ずつを段ボール箱に押し込んで、上からガソリンをブッかけて焼却するというのだった。その立会いのために、オレもその処理の現場へ行くコトになった。
現場へ行くと、その高齢者たちの押し込まれた段ボール箱が放射状に並べられている。その描いた円形の模様の中心部に、監視用のチョッとした建物がある。
『コレだと焼却の最中に、見ているオレらまでもがキケンなのでは?』…とは思うが、他の人々がみんなヘーキそうなので、とりあえず黙っている。ソコいらをウロウロしている人々の中には、見知った顔が何人か…T村支社長も来てるようだった。
ところが、いよいよ点火がなされたところで。おそらくは反対派の妨害工作により、高齢者らを処理するための炎は途中で消されてしまう。そうかといってギセイ者たちは救かったというわけでもなく、ある者らは燃えつきたまま、またある者らはナマ焼けのまま、あるいはガソリンまみれの箱に押し込められたまま、ただそこに放置されているばかりだ。
この妨害工作の犯人をつき止めるためか何かの目的で、われわれ関係者も、その場に足止めを喰ってしまう。何かすることがあるというわけでもなく、われわれはその建物の中をウロウロするばかり。

後輩クンの作文

 ――― 2008年03月7日。『後輩クンの作文』―――
後輩クンが、アッという間に作文を書き上げる。
「40字詰め原稿用紙」という珍しいしろものに書かれている。
「コミックスの臭気は、現実の傷口である」。
「書き出し、イイねェ!」と、オレは思わず叫ぶ。

サポーターのエレベーター

 ――― 2008年03月30日。『サポーターのエレベーター』―――
浦和レッズの試合が海外のドコかで行われよーとしてて、自分もその場に来ている。しかしその会場がスタジアムでも何ンでもなく、工事現場っぽぃトコの荒地の上だ。むしろ巨大なビルディングの1階の吹き抜けが、廃墟と化して地面が出ちゃっているよーな場所だ。おかしいと思うがサポーター連はすでにソコへと集結していて、早くもコールやチャントで気勢を上げている。
その一角にエレベーターの入り口があるのを見つけて自分は、たわむれに乗り込み上の階へと登ってみる。そしてエレベーターのガラス張りの扉から見ると、上の方にはショッピングセンターか何かがあり、機能している空間であるらしい。
そして自分はエレベーターから降りもせずに、再び1階へ下ろうとする。その途中で、エレベーターに乗ろうとしているヒトを2回も見かける…がしかし、カゴは止まらずに降り続ける。その2人の乗りそこねは、自分の意思による現象ではない…がしかし、ソレをビミョーにもユカイに感じてしまう自分。そしてエレベーターが1階にまで下りきると…?

ベランダの植物に水を

 ――― 2010年4月9日、昼。『ベランダの植物に水を』―――
自分は女性の部屋に転がり込んでいる最中で、部屋の主はいない。尿意を覚えた自分は、なぜかトイレに向かわず窓を開け、ベランダに向かってしゃがんで用を足す。
そうすると、そのままではよくないと思って自分は、ベランダのコンクリの床にホースの水を流す。そこで思い出したのは、留守番中の自分にはベランダの植物らに水をやる責務があるということで、自分は引き続きそのタスクに向かう。
このあたりから、最初はひじょうに狭かったアパートのベランダが、だんだんとビルの屋上のように広くなっていく。水をまきながら見ていると、そこにはふつうの花壇みたいな植物がなくて、サボテンみたいなしぶいものが多し。さもなければ、土の中からやたらに大きな、ダイコンともカブともつかない巨大な根菜が見えていたり。庭園というにも、ずいぶん荒廃している感じ。
さらに自分が、ぐるっと廻ってベランダの『裏手』のようなところに向かうと、おかしなものがある。ちょっと高い台の上に、人体のかたちのものがいくつか置かれてあり、その人体(?)のあちこちから点々と草が伸びている。
ちょっと考えてそれらは、人体のかたちの袋に土が詰めてあって、そこから草が外に伸びているのかな…と推測する。こういうのも、一種のトピアリーというのであろうか。にしても悪趣味と思えるので、女が帰ってきたら話してみる必要があるか…と考える。
それから大したイベントもないままに、他の箇所での水まき作業が続くのだが、散漫な気持ちのままに自分は、『裏手』のオブジェの存在を意識しており、そっちには向かわないように気をつけている。

3人の魔女っ子

 ――― 2010年3月19日、明け方。『3人の魔女っ子』―――
現在の自分とは、ぜんぜん異なる舞台や設定にて。何と自分の家に女の子が、3人も遊びに来ている。しかも3人、いずれも見苦しくない。これはたいへん、どうしよう、と、一瞬は浮かれたのだが。
ところがいろいろ見ていると、この3人がふつうの少女でなく、魔女か何かだったらしい。お料理と言って、毛虫を具にしたおにぎりみたいなすごいものを作っているし。その持ち物のアクセサリー類(?)がまた、グロテスクな虫グッズのあれこれだし。
ムカついて自分は、そのグロ料理やグロアイテムらを『こんなもの!』とめちゃくちゃにして、自分が家から出かけようとする。このときに女の子たちは、台所かどこかにいるらしく姿がない。そして自分には、彼女らを追い出そう、という発想がない。そのうち帰るだろう、とだけ考えている。
そして玄関で気づいたのは、自分のスニーカーの内側に、何と毛虫の毛らしきトゲトゲが、えたいのしれぬ粘液をノリにしてべっとりと、付着しているのだった。とうぜん、女の子らのしわざだと考える。ちり紙か何かでぬぐい取ろうとするけど、きれいには取りきれない。ますますムカつき、けっきょくそのクツをはいて家を出たらしい。
どうやって一夜を過ごしたのか、その翌日。自分は帰宅して弟に、『きのう女の子たちはどうだった? 怒って帰ったか?』と、質問する。
そのとき自分は、昨日は少々やりすぎたかと後悔しているのだ。すると弟は、『いや、そんな様子でもなかったけど?』と、あいまいなことを言う。
そこへ玄関口の方から、『キャハハー、また来たわよー!』という女の子たちの明るい声がする。もうだめだ。自分は彼女らに勝てないし、そして逃げることもできないらしい。
やがて案内もされないのに家の中に入ってきた3人は、何か挑撥的っぽいほほえみを顔に浮かべている。彼女らに対し、何も言われぬ先から自分はその場に手をついて、土下座のポーズで、『昨日はごめんなさい! ごめんなさい! 謝ります、許してください!』と哀願する。ひたいを床にすりつけていると、涙が目からあふれてくる。
そうすると女の子たちは、許すとも許さないとも言わずにほほえんだまま、自分たちの荷物をそこに降ろして何かを準備し始める。そこで自分は、自分に迫りつつある、苦痛と屈辱にまみれたエログロ地獄の責め苦のあれこれを、まるでパノラマのように幻視する(終わり)。

このことはとりあえず、中坊時代のメモリーに関係ある。